logo

宝石辞典
title

アクアマリンは今からおよそ2000年前にローマ人によって名づけられ、その語源はラテン語で”水”を表すアクアと”海”を表すマリンから来ています。船乗りを守り良い旅を約束する宝石といわれ、また激情を和らげ、これを身につけると沈着冷静になれるともいわれています。アクアマリンはエメラルドと同じベリルという鉱物で、ダイヤモンドを10とした時のモース硬度は7 1/2〜 8。エメラルドをグリーンにする元素のクロムやバナジウムに代わって、微量(0.5〜2%)の鉄がアクアマリンの淡いブルーを生み出します。同じ功ぶるでもエメラルドがショックに弱い宝石であるのに対し、アクアマリンは耐久性に優れ、また色が全体に分散していて透明度が高いのが特徴です。
アクアマリンは清楚な雰囲気を持った宝石として、多くの人々に好まれています。次ページの写真に見られるような明度3のピュアなブルーが最適といえます。任意に行ったアンケート(300名・男女の比率は半々)では、特に女性で3+よりも3を好むケースが多く見られました。ブルーがあまり濃すぎないほうが、柔らかさや落ち着きを感じさせるのでしょう。色みが涼を呼ぶので、春から夏にかけて身につけられることが多い宝石です。アクアマリンのカットはエメラルドカット、オーバルカット、ペアーシェイプカットが大半を占めます。写真のようなジェムクオリティのアクアマリンは、アクセサリークオリティのルビーやサファイヤよりも遥かに美しく、貴重なものです。
next