最近、米国の小売店にはエステイト・ジュエリーコーナーがあって、個人から受託して転売しているのが目につきます。ここで品質の評価が必要とされ、宝石は主石に特別の価値があるもの以外はジュエリーとしての価値の評価が必要です。また主石の価値の見極めもいっそう必要とされる時代が、近い将来日本にも来ると思います。
このように宝石は使う、受け継ぐという、何十年さらに何百年の繰り返しがあり、そこで宝石の真価が発揮されているのです。
よく、買って間もない宝石を質店に持っていったら買値の何分の一にしかならなかったという話を聞きます。宝石を商う業者も店を構え、人を使い、在庫を持っているわけで、宝石の小売価格にも宝石そのものの価値に加えて、製造費、販売費、及び一般管理費などの費用が含まれているわけです。そして即売るという場合には値がつきにくく、無理にという場合は安くなっても仕方ありません。宝石の資産性は買ったものがすぐに元値近くで売れるという類いのものではなく、「長期的に十分使って楽しんで、そして価値が残っている」というものであることを確認しましょう。