ダブレットとトリプレット
ブラック・オパール、ライト・オパール、ボルダー・オパールの美しいものは数が限られているわりに需要が多いので、どうしても高価なものになってしまいます。そのため1900年代の初めから、ライト・オパールをごく薄くスライスしたものをベースに、ダブレット、トリプレットといった、いわゆる "張り合わせ石" が作られてきました。それらが世界中に出回っていて、天然のオパールとの区別があいまいになっているケースが、多く見られます。
ダブレットはうすいライト・オパールの片面を黒色で塗り、ポッチという斑の出ないオパール、または母岩を貼り合わせたものです。
トリプレットはダブレットと似た構造で上に透明なガラスまたは水晶を貼り合わせたものです。美しさはスライスしたライト・オパールの善し悪しで決まります。アクセサリーの素材として考える場合、オパールのダブレットやトリプレットは、ライト・オパールの美しさをうまくデザインに生かしているといえますが、資産価値はありません。
ボルダーオパール
フルフェイスの場合は、横(ガードル方向)から見ると、左の写真のようにオパールの部分と母岩の部分の境目が、波打っています。また、上から見て母岩の現れているものは、パーシャルフェイスのボルダー・オパールです。
オパールのダブレット
ガードル方向から見て、左の写真のように、オパールの部分と受けの部分の境目が、直線になっているものはダブレットと判定できます。ペンダントやリングなどのように、ガードル部分がゴールドなどでおおわれている場合は、特に注意が必要です。もし、石の形がスタンダードなオーバルや角型ならば、おおむねダブレット、またはトリプレットと判断することができます。なぜなら、ほとんどの場合本物のボルダー・オパールの形はまちまち(フリーフォーム)だからです。
オパールのトリプレット
ダブレットと同様に、ガードル方向から見ると、オパールと受けの部分が直線になって見えます。上面は色がついているように見えますが、スライスしたオパールの色が、透明な部分に反射しているのです。