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宝石辞典

メキシコ・オパールの種類


カボションカットされ、ウォーター・オパール、ファイヤー・オパールに仕上げられるメキシコ・オパールは、約10%にすぎません。残りのオパールは、遊色効果が少ないか、まったくないため、ファセットカットにされます。また、メキシカン・ボルダー・オパールと呼ばれているカンテラは、母岩とともにカットされた、個性のある面白いものです。一方、非常に稀ですが、メキシコでブラック・オパールが採掘されることもあります。

メキシコ産オパール(無処理)

ファセッテッド・ファイヤー・オパール


ファセットカットされたファイヤー・オパールは、全体の色が赤、オレンジ、イエローのものがあります。赤からオレンジは明度(Tone)が7、6、5、4、3と幅広く、7と6が赤、5、4、3がオレンジに見えます。イエローは淡いもので、鉱物コレクター用です。写真は、明度4のオレンジ色のものです。

カボション・ファイヤーオパール


遊色効果の出るファイヤー・オパールは、右ページのクオリティスケールのように、多くはボディカラーがオレンジです。赤の遊色効果の出るものは非常に少ないのですが、この写真のようにそれが出るものも、若干採掘されています。ボディカラーがブルー系のウォーター・オパールは、オレンジ系のファイヤー・オパールの半分以下と推定されます。

メキシコ産オパール(無処理)

メキシコ産オパール(無処理)

品質の見分け方


すべてのオパールに共通して、最も大切なポイントは、「7色の輝き」の強さです。見る方向によって輝き方が変化するため、オパールを回転させていろいろな方向から色の強弱と美しさを確かめ、総合的に判断する必要があります。また角度を変えて見た時の変化そのものも、美しさの大切な要素です。

次にカボションの高さが大切です。山が高すぎたり、反対に低すぎてフラットだと、身につけた時に優雅さを欠いたり、貧弱に見えることになります。その欠点を補う優れた構想のジュエリーもありますが、特にルースで買う時には、カボションの極端な高低に注意する必要があります。

カンテラ


カンテラは、ライオライト(ジャスパーというメノウの一種)の母岩とともに研磨されたものです。1980年頃から市場に現れましたが、それ以前は中味のオパールのみを研磨し、メキシコ・オパールとしていました。カンテラは個性的でアメリカ人に好まれます。現在、量的にはメキシコ・オパール全体の60%を占めています。

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