ダイヤモモンドの美しさを最大限に引き出すSUWA独自のエアセッティングは熟練した職人により生み出されます。ダイヤモンドが上を向くように階段状にセッティングし、反射した光が見る人の目により多く戻る特殊な技法です。その工程には慎重にバランスを取る熟練技が求められます。
1. エアセッティングは宝石を固定させる「石座」と呼ばれる部分がなく、爪だけで宙に浮かせるように留めるため高度な技術が必要です。
2. 宝石は中央のものからしっかり位置を決めて留めていきます。エアセッティングは全体のバランスが重要なのでこの最初の1石の位置が少しでもずれるとすべてのバランスが崩れてしまいます。
3. 中央の1石が決まれば、その両側の宝石、そしてその次の両側の宝石と外側へ順番に留めていきます。となりの爪に宝石を食い込ませ、外側の爪を叩いて倒し留めていきます。出来るだけ宝石を上に向かせ、真っすぐに留めていきます。
4. 留めている途中で上から確認し、並びが曲がっていないか、ずれていないか、また左右両サイドの宝石の上を向いている角度が揃っているかを確認しながら進めていきます。一石でもずれると全体のバランスが崩れてしまいます。
5. 丁寧な工程により、宝石が階段状に上を向いて真っすぐに留められていきます。イエローゴールドの硬さとバネ性を利用して、しっかり宝石を押さえて整然と並んだエアセッティングが完成していきます。
6. すべての宝石を留めたあと、正面から左右の対象性と横から留まっている宝石の傾きがないかの確認を入念に行います。
7. 石緩み、ラインの曲がりの無さを確認し、最終仕上げを行って完成します。エアセッティングの石留めは通常のものより倍以上の時間と手間を要します。それだけ繊細で難しいセッティング方法なのです。
宙に浮かせるように階段状に留めるエアセッティングはより多くの光を取り入れて上質なカラーストーン本来の美しい色や透明感を引き立てます。その色を横からも見て楽しむことができます。エアセッティングは素材の良い宝石を身に着けて楽しむ最適なセッティング方法です。
宝石を爪だけで留めているエアセッティングは爪の根元が太く、先端にいくほど細く形成されています。これは留まっている宝石が振動などで緩まないように根元をしっかりさせて、先端は繊細に宝石を留めるためです。そして一番のポイントは18金イエローゴールド製の爪であることです。プラチナ950に比べ、18金は硬く、指輪をお使いいただく中で爪の開きなどが起こりにくい特性があります。
エアセッティングは、毎日身に着けて永くお楽しみいただくために、繊細ながらも耐久性も考えて作られています。
エアセッティングリングを着けたまま、その手で重いものを持ったり、スポーツ、庭仕事などすると指輪が横方向に変形し、宝石を留めている爪が開いて石緩み・石落ちしてしまうことがあります。手に力が加わる作業をする時は、指輪を外して行ってください。指輪の変形や衝撃を受けなければ宝石が外れることはありません。気を付けながら身に着けていただければ、毎日、そして末永くお楽しみいただけます。