ごあいさつ
第2回目である、2011ラフダイヤモンドジュエリーコンテストに、国内を中心に192点のご応募を頂き、心より御礼を申し上げます。
今年のコンテストは、優秀なデザイン3点を実際のジュエリーに仕立てて、出来上がった3作品で、最終審査を行いました。
今年は、残念ながら、最優秀賞の該当はありませんでしたが、どれも応募者の思いが込められた素晴らしいデザインばかりです。
今年も山脇美術専門学校のご協力を得て、ジュエリーに製作した入賞3作品と全応募作品を一堂に展示する機会を頂きました。2011年7月15日より7月20日の期間、東京、市ヶ谷の山脇ギャラリーにて開催しました作品展において、皆様の力作を一般およびプレスの方々に広くご紹介させて頂き、盛況のうちに終了したことをご報告いたします。これも、ひとえに応募してくださった皆様のおかげです。厚く御礼を申し上げます。
なお、皆様からの応募作品1点に付き、弊社が1千円を拠出し、震災義援金として、19万2千円を日本赤十字社へ寄付したことをご報告いたします。
来年もコンテストを実施する予定でございます。弊社サイトにて発表させて頂きますので、ぜひまたご参加ください。
平成23年8月吉日
諏訪貿易株式会社
取締役社長 横川道男
テーマのラフダイヤモンド
1.36ct ソーヤブル (Sawable) DTC Mix
2.10ct メイカブル (Makeable) Angola
10.73ct クリバージ (Clivage) Angola
審査結果発表
最優秀賞:該当なし。
優秀賞:2作品(順不同)
石 有里さん 東京都 『キラキラ』
講評:ラフダイヤモンドの廻りにブリリアントカットダイヤモンドを配し、艶消しされたゴールドとともにラフダイヤモンドを引き立てている。更に周りのピンクとイエローのサファイア、ツァボライトがアクセントになり、見ていて、とても楽しいブローチ。程よい立体感もあり、日常使いしやすいブローチに仕上がった。
宮本 真希さん 大阪府 『People』
講評:デザイン画の段階では、ジュエリーにするには地金のラインが細すぎるのではないか危惧したが、実際のジュエリーになって地金のラインの柔らかさ、繊細さ、立体感がとても上手く出来上がった。地金の先端の部分も尖りすぎず、上手く処理されている。身に着けると地金のラインと原石がきれいに調和している。
シングルカットダイヤモンドが埋め込まれたキャッチが面白いアクセントになっている。ただし、現状ではキャッチをなくしてしまうので、チェーンでキャッチと本体につなぐなどの対策が必要と思われる。構造が繊細なため、日常使いするには、丁寧な取扱いが必要。
特別賞:1作品
武田 真依さん 東京都 『原石』
講評:デザイン画の段階で、どのようなジュエリーに仕上がるのかイメージがしづらかったが、ラフダイヤモンドの持つ大自然の力と荒々しさを上手く取り込んだデザイン。製作が上手く行けば、今までのジュエリーにはない非常に面白いものになるという視点で選出した。
ただ、デザイン画のように極細の丸線でのメッシュを作ることは不可能だった。ジュエリーに出来るものをデザイン画にするという前提においては荒削りだが、ラフダイヤモンドの魅力を引き出した点を高評価した。
通常、ラフダイヤモンドが正面を向くようピンを横向きにつけがちだが、これは一輪の花を胸に挿すようピンが付けられている。ブローチの向きを変えると、ラフダイヤモンドのいろんな表情が楽しめる斬新なブローチ。
佳作9名(順不同)
高橋 博信さん 東京都
『コウノトリのゆりかご』
中島 麻子さん 千葉県
『Water Lily』
井手 千亜紀さん 福岡県
『優~You~』
島村 弘美さん 東京都
『Power of Stone』
左近 昌香さん 兵庫県
『Light』
小島 榛華さん 神奈川県
『変化し続けるヒトと永遠に変わらない輝き』
沈 慧瑗さん 東京都
『太陽 (Sun)』
服部 哲郎さん 埼玉県
『New Frontier』
福盛 あや子さん 大阪府
『無題』
コンテスト総評
今年は、応募期間中に原石下見会を開催しましたが、遠方の方には参加が難しく、馴染みの少ないラフダイヤモンドを使うジュエリーは、応募者の皆さんにとっても表現の難しさがあったかと思います。
また、今年は作品タイトルと製作指示も書いて頂いたことで、応募者の皆さんの意図がより一層感じられ、どれも皆さんの努力が伝わる力作ばかりでした。審査員5名、大いに悩み、議論を交わし、選考を行いました。
入賞12点中、5点が学生による作品であり、応募者の皆さんの今後の活躍が期待されます
各審査員からのコメント
吉野 眞二 氏 山脇美術学院 学院長
ダイヤモンドの原石は、自然が表現されている。その点を生かしているデザインを選びました。
露木 宏 氏 日本宝飾クラフト学院 理事長
最優秀は該当なしだったが、一人一人の着眼点が面白く、選考は難しかった。非常に面白いデザインが選出されたと思うし、職人さんがよく製作してくれたと思う。
大前 英史 氏 エディトリアルデザイナー 大前デザイン室代表
ラフダイヤモンドは大自然そのもので、今までの宝石素材とは全く別のものだと思う。それをデザインするのはとても難しいと感じた。このコンテストを継続して、より良いデザインの登場を待ちたい。
吉岡 千加子 氏 マーケティングプランナー YSプランニング代表
唯一の女性審査員として、女性の視点で身に着けた時のイメージを想像しながら選びました。力作揃いで楽しくもあり、非常に難しかったです。
横川 道男 諏訪貿易株式会社 社長
一つ一つ違う自然のままのラフダイヤモンドを生かし、装身具として普段から身に着けられるということに選考の重きを置いた。どのデザインも良く考えられていて選考は思い悩んだ。
審査の様子
SUWAラフダイヤモンドジュエリーコンテストには、日本、台湾から192点のご応募をいただきました。 第一次審査は、2011年6月9日、諏訪貿易 2Fサロンにおいて、厳正に行なわれました。
最初に、審査員が各作品のデザイン意図を確認しながら、それぞれの感性で、192点より29点を選考しました。
その後、29点について、オリジナリティー、着用性、ライフダイヤモンドが生かされているかの項目で5段階採点され、上位12点が入賞作品として選考されました。
その後、更に、製作指示内容の確認を含め、協議によって、12点から3点が選考されました。この時点で残りの9点の佳作が決定し、2011年6月10日にサイト上にて一次審査結果発表後、入賞作品3点の製作に入りました。
公平を期すため、職人である横山達三氏に3点の製作を依頼しました。ただし、武田さんのデザイン『原石』の金のメッシュの部分は、菅原晴子氏に依頼しました。
7月上旬に、入賞3作品が完成し、2011年7月8日に最終審査が行われ、各賞を決定しました。
※デザイン画の返却ご希望の方へ
2011年7月29日(金)に、切手をお送り頂いた返却希望者の方々へデザイン画を発送いたしました。返却をご希望されなかった方の作品は、こちらで保管いたします。
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